コーチングを使って、「聴く」

子どもの話を
しっかり聴くことができると、
無駄にガミガミ言わなくても
済むようになります。

これは数年前の長男との会話です。
小学校最後の運動会に向けて
毎日練習を頑張っていた長男。
9月といってもまだまだ暑いので、
当然のように体操服は汗まみれ。
私は
「洗うから毎日持って帰ってきてね。」と
毎朝子どもたちに声をかけていました。

忘れず持ち帰ることもあれば、
すっかり忘れていることも・・・

次男が持ち帰るのを忘れた翌日、
今度は長男が体操服を
学校に置いて帰ってきました。

基本的に忘れ物を
学校に取りに行くのは
禁止されているので、
いつもなら
「明日必ず持って帰ってくるのよ。」
で終わるのですが、
たまたまその日は夜7時から
小学校で少林寺拳法の日。

長男の担任の先生は
たいがいこの時間は
職員室にいらっしゃることが多いので、
出かける前の夕食時、
長男に
「先生にお願いして教室に
体操服を取りに行かせてもらうように。」
と言ったところ、
長男は「絶対イヤだ」と言い張ります。

いつもならここから
口喧嘩に発展することも
あるのですが、
その日はひたすら長男の
「イヤ」の真意を「聴く」ことにしました。

反論もせず、ただただ「聴く」のです。

「どうしてなのかなぁ」
「イヤなものはイヤ」
「なぜイヤなのかなぁ」
「だってイヤなんやもん」

このやり取りが何回か続いた後、
突然長男の口から
本当の理由が出てきました。

「だってなぁ、
 今まで何回も先生に
 忘れ物で迷惑かけてるやろ。
 申し訳ないと思って・・・。」

私は、
単にめんどくさくてイヤ
と言ってるだけだと思っていた長男の口から
こんなに相手を思いやる言葉が
出たことに感動して、
すぐそれを長男に伝えました。

「すごいなぁ!!
 先生の気持ちとか、
 ちゃんと考えてたんやぁ。
 そんな風に思ってたなんて、
 お母さんうれしいわぁ。」

その瞬間、
長男の表情が明らかに変わりました。

それまでは
しつこく質問してくる私に、
明らかに「ウザイ」という顔を
していたのに・・・・。

そしてその後長男は
続けてこう言いました。

「それに、もし先生に
 教室空けてもらったら、
 次の日先生がみんなに
 そのこと言うかもしれんやろ。
 そしたらオレの名誉にキズがつく」

はぁぁぁぁ?名誉ですか?
と言いたいところを
ぐっとこらえて
「そうなんだ~。
 プライドを傷つけられるのはイヤなんだね。」
と言うと
「そうそう。」
と満足げな長男。

もうずっと長い間、
私に対して
伝えてくれていなかった
自分の本当の気持ち。

多分、
「言ったら怒られる」(本当にそのとおりでした)
とか、
「言っても聴いてもらえない」(これも大当たり)
とフタをしていたんでしょうね。

相手のことを思って、
正論を突きつけて、
逆に相手の本当の言葉を
封じ込めてしまうこともある。

コーチングの「聴く」という方法は、
こちら側の反論や勝手な判断を
全てストップして、
ひたすら心を傾けて聴くことで、
相手との間に信頼関係を生み出し、
相手が本当の気持ちを
話してくれるようになります。

この方法を使い始めて4年。
長男も次男も、
反抗期とは思えないくらい、
友達のことや学校のことを
話してくれるようになり、
私もこちらから
根掘り葉掘り
聞かなくていいようになったので、
すごく気持ちが楽になりました。  

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