ご褒美で脅す

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連休や、
夏休み、冬休み、春休みなど、
学校がいつもより
長いお休みの時期って、
子どもたちと
お出かけの予定を
立てていらっしゃるおうちも
多いと思います。

そんな時、
お子さんたちに
こんなことを言っていませんか?

「宿題が終わらないと、
○○には連れていかないよ」

連休のお出かけほどではなくても、
日々の生活で
同じようなことを
言っている可能性もあります。

「片付けをしないと、
晩ごはん食べられないよ」」

「宿題をしないと、
見たいテレビを見せてあげないよ」

その中でも、
子どもたちが言っていることを
しなかったとき、
実際に
お出かけを取りやめたり、
晩ごはんを出さなかったり、
テレビを見せなかったり
していますか?

・・・そうは言っても、
もう予約してあるし。

1人だけ晩ごはんが遅くなって、
片づけが遅れるし。

見せないと
大騒ぎになったり
暴れたりするので
逆に大変だから。

いろんな理由で、
させたいことと引き換えにしている、
子どもたちが望むことを、
実際には
させたいことが完了していなくても、
ついつい与えていませんか?

それって、
自分で自分の首を
閉めていることに
なりませんか?

宿題や片づけや勉強をさせたい。
ちょうど今、
子どもの前にぶら下げる
ニンジンに使える予定が
目の前にある。

そうだ!
これができたら、あげるよ。
にして、
やる気を出してやってもらおう。

確かに、
そういう気持ちになることも
あるでしょうし、
大人だって、
後の楽しみのために、
今頑張ることも
ありますよね。

でも、
本当にそれが
うまくいったことが
どのくらいありますか?

小さいうちは、
時間配分などが
まだうまくできない子も多いので、
最初に
「○○までに○○ができたら○○をあげるよ」
と言って放っておくと、
間に合わないことも
多いです。

期日までに
親が一緒になって
サポートし、
間に合って、
気持ちよく予定が過ごせた。

という体験を積み重ね、
それを繰り返す中で、
少しずつ親のサポートを
減らしていき、
子どもが自分で
期日までにすべきことを決め、
実行できるようになるまで
そのサポートを続けられるのであれば、
それでいいと
私は思います。

それをせずに、
求めていることをできなかったとき、
約束を
実行せずにあきらめさせることを
どのくらいしていますか?

最初に
言うだけ言って、
後のことを
完全に子ども任せにしていて
できなくて、
求めていることを
させないことが続いた場合、
子どもは
自分に対して自信を無くしていくでしょう。

いつも締め切りに間に合わず、
出来ない自分、
望みのものを手に入れられない自分を
感じるばかりだからです。

では、
求めていることをできなくても、
最後は約束を
実行することは
どのくらいありますか?

そこから子どもたちが学ぶのは、
「結局、やってもやらなくても、
望みのものは手に入るんだ」
というルールです。

これを続けると、
そもそも、
「○○までに○○ができたら○○をあげるよ」
という言葉の意味は
全くなくなってしまいます。

それは、
期日までにできなかった
子どものせいではなく、
そう言っているにも
関わらず、
その言葉通りに実行しなかった
親のせいです。

そして子どもたちは、
親がそれを言えば言うほど、
親の言葉を
信用しなくなるでしょう。

言っていることと
していることが違うのだから
当たり前ですよね。

最初に言い渡しておいて、
できなくて
約束を実行しないことが続けば、
子どもは自信をなくし、
最初に言い渡したことが
実現されなくても、
約束を実行することが続けば、
子どもは親に対する信頼を
なくしていきます。

私自身、
コーチングを学ぶ前は、
この手をいつも使い、
言い渡しては
実現ができなくて、
諦めさせたことが多数。

そして、
実現できていないのに、
結局約束を実行してしまったことも、
多数。。。。

そりゃ子どもも
自信をなくすし、
私への信頼も
なくなります。

では、どうすればいいのか。

そもそもは、
そんな約束を
しないことが一番でしょう。

してほしいことと、
子どもたちがしたいことを
リンクさせて条件にするから
こんなことが起こるのです。

家族旅行や
みんなでのお出かけは、
家族の年間のお楽しみの一つだったりします。

それは、
宿題と引き換えに
したり、与えるものではありませんよね。

そんなこととは別次元で、
家族がいろんなことを
経験したりする
大事な時間。

だから、
宿題をしなさい。
はそれだけで。

みんなで出かけよう。
は、
宿題とは別に
それだけで
話をするし、
宿題がどうであろうと、
決めた日に
みんなで気持ちよく出かける。

それでいいはずです。

じゃあ宿題をしていなくて
出かけてもいいのか?
帰ってきたら、
疲れているし、
学校まで時間がないので、
間に合わないかもしれない。

もしそうなのであれば、
そこを子どもにもわかるように
説明して、
どうするのか?
いつやっておくのか?
を子どもに任せるとか、
小さいうちなら、
「じゃあ今のうちに宿題やって、
気持ちよく旅行に行こう!」

本人のやる気を持ち上げて、
サポートしつつ
取り組ませるようにしたほうが
いいでしょうし、
出来てもできなくても、
旅行に行くことは確定なのであれば、
変に脅さない方が、
いいですね。

出発までに宿題を終えたいけれど、
間に合わないようなら、
本人と、
どうするのかを考えましょう。

そして、
本人に選択させてあげてくださいね。

「帰ってきてからやる」
と本人が言うのなら、
そうさせればいいです。

それでもしも
学校が始まるまでにできなければ、
それは本人の学びになります。

親がガミガミ言って
やらせて間に合ったとしても、
それは子どもにとっては、
「できた」
にカウントされるだけ。

出来なかったしんどさや
悔しさには
ならないでしょう。

本当に
「間に合わない!」
と思って、
必死になってみないと、
気が付かないことも
多いです。

どうしても、
そういう約束をして、
子どもたちに
勉強や宿題や
片づけをさせたいのであれば、
その間のフォローも
しっかりとしてあげてください。

することを丸投げで
期日だけ伝えて
放りっぱなし、
期日になってできていないと
ガミガミと怒る、責める。

これでは子どもたちが
計画性をもって、
期日までに仕上げるための経験が
できません。

小さいうちから、
いつも、
大きなお出かけの前には、
すべきことを済ませる。
というのを
怒らず、
本人がやる気を持って、
取り組めるように
時間をかけて
教えていく、
最後は本人に任せるところまで
しっかりとサポートしてあげてください。

小さいうちはそれを続け、
中学生や高校生になるころには、
すべきことを、
いつするのか?
は、
本人に任せてあげてください。

結局、
お楽しみの後に、
焦って追われてする子もいるでしょうし、
今までやってきた通りに、
お楽しみの前に
コツコツ頑張る子もいるでしょう。

それは
その子たちが決めること。

間に合っても
間に合わなくても
余裕を持って終えても
余裕がなく完了しても、
それでいいのです。

その、
途中のプロセスをしないで、
「○○までに○○しないと○○できないよ」
だけで押し通そうとするから、
いつもそこで
できなくて怒る、
できなくてもうやむやにして、
ご褒美だけ渡す。
ということに
なってしまうのです。

子育ては手がかかります。

けれども、
手をかけたらかけた分だけ、
子どもたちは成長していきますし、
いい方向にサポートを続ければ、
親子の信頼関係も
できていきます。

せっかくのゴールデンウィーク、
親も子も
笑顔で過ごしたいですね。

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