あなたの目線はどっち?

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子育てで行き詰まったり、
子どもとバトルになる原因の一つに、
子どもの問題について、
どこから自分が見ているか。
ということがあります。

子どもが学校に行かない。
子どもが宿題をしない。
子どもが朝起きない。
子どもが勉強をしない。
子どもが反抗して言うことを聞かない。

それに関わるとき、
その問題を、
自分の目線から見ると、
問題がややこしくなります。

本来は子どもの問題なのに、
学校に行けない子の親でいる自分が嫌で、
口うるさく言う。

宿題をするのもしないのも、
子どもの問題なのに、
宿題はしていくもの。
という固定観念にとらわれすぎて、
させることに夢中になってしまう。

子どもが朝起きなくて、
自分が巻き込まれて
バタバタするのが嫌で、
毎朝長時間かけて起こしても起きず、
結局バタバタになって、
しんどくなる。

子どもが勉強しなくて、
将来のことが心配で、
でもそれは、
子ども自身がどうなのか。
という心配ではなく、
将来やっていけない子の親になることが嫌で、
あれこれ口やかましく言う。

子どもが親に反抗することは
当たり前の成長の一過程なのに、
反抗されること自体が嫌で、
なんとか反抗されないように
子どもを管理しようとしたり、
親の意見を強く押し付けたり、
子どもの言いなりになって苦しくなる。

すべて、
「嫌」なのは、
親である、自分自身が感じていること。

この場合子どもはそれを「嫌」とは
感じていません。

感じているなら、
何とかしようと
行動しているはずだからです。

自分が望まない方向になっていったり、
「嫌」だと感じることが「嫌」だから、
親主導で、子どもを何とかしようとし、
子どもはそれを感じるから
反発したり、暴れたりする。

人のことに
関わりすぎて、
人のことなのに、
自分に関わる部分に無理矢理引き寄せ、
嫌だ嫌だと
大騒ぎをしているということなのです。

子どもの問題に取り組むときには、
子どもの目線になって
考えることが必要です。
だって子どもの問題なのですからね。
あなたの土俵で
それをやっちゃいけないのです。

学校に行かない。
その事実を
周りからどう見られるか、
育てている自分がどうみられるか、
自分の育て方に
何か言われないか。

ではなく、
この子が今何に困り、
何に怖がり、
何が嫌で、
何に怒って、
学校に行かないのか。

この子が安心して、
気持ちを落ち着かせるために、
何が必要で、
自分に何ができるのか。

その視点で
目の前の問題を
捉えて考えることが
必要なのです。

子どもが勉強しないことで、
私が困る。
私が心配。

そんなことは、
どうでもいいんです。
そこに執着して立ち止るから、
本当に目を向けるべきところに、
目が届かない。

大事なのは、
なぜこうなったのか。
どんな問題があって、
本人が今何に困っていて、
どうしたいと思っているのか。

そもそも困っていなければ、
それは問題ですらないのですから、
親側であれこれ言うことでは
ないのです。

本当に、子どもが今、困っているのなら、
そのために、
親である自分が今できることは
何なのか、
子どもが何を求めているのかを、
子どもの中から聴きだして、
行動することです。

勝手に子どもの心の中を推測して、
勝手な判断で動くことも、
見当違いの対応をしてしまう
原因になります。

まずは、話を聴くこと。
子どもの話を、そして本人を
そのままで受け止めること。
どんなに受け入れがたくても、
反論したくても、
それが子どもの答えであり、
それが事実です。

とことん聴いて、
次に、
「あなたはどうしたいのか。」
「お母さんにできることはあるか。」
を質問し、
出てきた答えを受け止め、
自分にできることを
精一杯すること。

ただそれだけです。

あなたの目線は、
どっちから何を見ていますか?

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