子育ての不安を減らすには

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カウンセリング等で、
よくお聞きするのが、
「不安」について。

子どもの行動や、
この先など、
いろんなことに対して
不安を持つことは
多いですよね。

おかんだって、
不安なく子育てしているかというと、
そんなことは
全くありません。

不安を感じないことなんて、
できないのです。

不安の原因は何かというと、
ほとんどは、
「わからないから」
です。

なので、
わかっていること、
もう経験した過去のことについて、
私たちは
不安を感じることが
ないのです。

じゃあ子育てで、
起こりやすい不安を
どうしていくのか。
ということですが、
子どもの行動に対する不安は、
どうしたらいいのでしょうか?

原因は、
子どもの行動や
言動について、
親側で把握しきれていない、
理解しきれていない、
ことから
不安を感じることが
多いですよね。

何を考えているのか
わからない。

何をするのか
わからない。

この先どうなるのか
わからなくて不安。

とかね。

やっぱり不安は、
わからないとセットですね。

そこでよくありがちなのが、
子どもの行動を
すべて把握しようとして、
細かく訊きだすこと。

いちいちチェックしようとすること。

いわゆる
「束縛」ってやつですね。

人は
わからないと不安になる。
不安になると束縛する。
ここもセットになりがちです。

子育てだけではなく、
恋愛でもこういうこと、
起こりますよね。

彼、あるいはパートナーの
行動が見えなくて
不安になって、
束縛する人。

あげくの果てに、
GPSまでつけちゃったりして。

そういうの、
テレビで見て、
「こわー」
「やだねー」
とか、やってませんか?

でもそれ、
子どもにしてません?

塾や学校の、
入退室管理。

子どもの携帯の
GPS情報。

もちろん、
防犯や事故を防ぐためにも
あってほしいでしょうけれど、
お母さんの不安に
応えたものでも
あると思います。

恋人やパートナーにすると、
引かれるのに、
我が子にすると、
当然になってしまう。

おかんは逆に
その感覚が怖いです。

我が子になら、
何をしてもいいとか、
どれだけ束縛してもいいとか、
線引きが弱くなるのは、
いかがなものか。
と思います。

我が子といえど、
1人の人格を持った
自分とは別の人間です。

尊重すべき一人の個人です。

つまりは、
あなたと同じ、一人の人。

その「人」に対して、
別の「人」が
そこまで束縛していいものか。

もちろん
保護者としての
管理監督義務は
親なのであります。

でも、
その名の下に、
行き過ぎた束縛を
してやしないかは、
考える必要があると思います。

あなたは、
家族から、
GPSを持たされ、
一日の行動を
逐一報告させられる毎日を
送りたいですか?

今日仕事でどんなことがあって、
どんな人と会って、
どこに行って、
お昼に何を食べて、
どんな買い物をして、
いくら払って、
財布の中には
いくら残っていて、
毎日家計簿をつけるように
強制されて、
毎日あるいは毎月チェックされて、
「使いすぎ」
とか言われて、
やっと次の生活費がもらえる。

定期的に
仕事の成績もチェックされて、
成績が上がっていないようだから、
このセミナーに
参加しなさい。
この塾に行きなさい。

行っても仕事の成績が
上がらなければ、
「あなたにこんなにお金をかけているのに」
とか言われて、
仕事から帰ってきても、
心休まる暇もない。

こんな生活、
送りたいですか?

あ、めっちゃ極端な置き換えですけどね笑。

結局のところ、
私たち親は、
我が子のことを、
不安だらか束縛するのではなく、
束縛しようとするから
できなくて不安になるのだと
いうことです。

子どものことが
理解できないからではなく、
全部を理解しようとして、
できないから
不安になるのです。

解決法は、
たったひとつ。

すべてを知ろうとしないこと。

そもそも、
すべてを知ることは、
不可能だからです。

あなたは日々、
不可能にチャレンジし、
心身ともに疲れ果てたいのですか?

そこには
ゴールなんて
ないのですよ。

もしあるとすれば、
ゆがんで壊れた親子関係だと
思われます。

私に、
把握してほしくないことが
いろいろとあるように、
子どもにだって、
子どもの世界があり、
親が土足で入ってきて、
踏み荒らす権利は
ないのです。

すべてを
知ろうとしないこと。

「知りたい」
という自分の欲求は、
そのまま、
「あぁ私は知りたがっているんだな」
って
自分で認めてあげてくださいね。

私って、そういう人なんだ。
知りたくて、
詮索好きで、
全部を把握しておきたい人なんだ。

って。

ただそれだけ。

そう認識したからって、
その通りに行動しなければ
ならないわけではない。

それでも
子どものことを
全部把握して
自分の管理下におきたいなら、
そうすればいいのです。

自分で決めてするのなら。

自分の管理下に
置くと同時に、
恐ろしいほどの反発と、
親子関係の崩壊も
もれなくついてきますが
それもあわせて
受け止める覚悟があるなら。

不安を、
不安のまま置いておいて、
感じたままで
生きていく力を
身につけてください。

不安は
解消しなければいけないもの
ではなく、
そのまま日常生活の中に、
いつもある、
誰もが持っている感情の一つです。

その不安を見つめながら
生きていくよりも、
不安は不安で
自分の中に置いたまま、
目の前の我が子の様子をしっかり見て、
たくさん子どもの話を聴いて、
自分が気分よくなる家で、
毎日笑顔で過ごし、
美味しいごはんをたべて、
気分よく寝るほうが、
よっぽど体にもいいし、
家族から感謝もされて、
幸せに生きていけます。

不安を消そうと
しないこと。

不安があるから、
人は慎重になれます。

不安は人の自己防衛本能でもあります。
無理になくさないようにね。

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