あるお母さんのおはなし

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あるところに、
子育てがうまくいかない。
思うようにならない。
と日々悩む、A子さんがいました。

A子さんは、
本を読んだり、
相談をしたり、
セミナーに出てみたりして、
どうやら自分を変えないと
いけないのだと知ります。

「そうか、
こんな私だから
ダメだったんだ。

だから子どもたちも、
私の言うことを
聞いてくれなかったんだ。

もっといい私なら、
きっとうまくいくはず。
子どもたちも私の言うことを
聴いてくれるはず。

よし!
変えなきゃ!
私を!」

こうしてA子さんは、
今までの自分に
さようならをし、
自分の中で封印して、
新しい自分になることに
しました。

「今までの私は黒歴史。
これからの私は
新しい私。

新しい私になって、
子育ても、
自分の人生も、
リセットするぞ~!」

決意して、
意気込んで、
やる気満々で
家に帰ってきたA子さん。

お子さんの前で、
学んできた
いいお母さんとして
ふるまいます。

子どもたちが話しかけてきたら、
にこやかに、
笑顔で聴いてあげます。

子どもたちが
何か失敗しても、
笑顔で受け止めます。

子どもたちを信じようと、
一生懸命努力します。

朝子どもたちが起きてから、
夜子どもたちが寝るまで、
A子さんは、
本当に頑張って、
いいお母さんになりました。

その甲斐あって、
お子さんたちは、
また昔のように、
A子さんに
笑顔を向けてくれることも
ありました。

けれど、
そうはならず、
以前のままの時も、
ありました。

ガミガミ怒鳴っていた頃と
同じように、
A子さんの話は聞かず、
A子さんが望むようには
勉強もせず、
ただ毎日
ゲームをしたり、テレビを見たり。

だんだんA子さんは、
思い始めます。

「こんなに私が
変わろうとして頑張ってるのに、
どうしてこの子たちは、
こんなことばかりしているの?」

「私は言いたいことも
我慢して、
笑顔でいてあげているのに、
それも知らず、
好きなことばかり言ってる
子どもたちが許せない。」

「笑顔で、子どもの話を聴いて、
信じて見守ってあげれば、
子どもたちはいい子になって、
私も楽になれるって
聴いてきたのに。。。」

「もう無理だ。
これ以上頑張ることなんて、
できない。
だって、
私がいくら頑張ったって、
この子たちは
変わってくれないんだもん。」

「こんなこともできないなんて、
私って、母親には
向いていないのかな。」

「もう子どもと向き合うなんて、
できない。
ここから、
この関係性から
逃げ出したい。」

「結局、
自分を変えるなんて、
無理なんだな。

だって、
子どもたちは
私がいくら頑張ったって、
変わってくれないもん。
言うことを聞いてくれないもん。

じゃあどうして、
ママ友のB子さんは、
いつも楽しそうに子育てしてるんだろう。

私もあんな風になりたい。

どうしてうちの子は、
B子さんと子のお子さんみたいに、
いい子じゃないんだろう。」

「やっぱり、
私はいつまでたっても、
どんなに頑張っても、
ダメなままなんだ。」

さて質問です。

あなたはA子さんに
どのくらい共感しますか?

こんな状態のA子さんに
何と言って声をかけてあげますか?

どうやったらA子さんは、
もっと楽に
子育てを楽しめるように
なるのでしょうか?

「私はA子さんとそっくりです。」

そんな方も、
いらっしゃるかもしれません。

でも一度、
A子さんの大親友になったつもりで、
子育てがうまく言っている
B子さんになったつもりで、
彼女にアドバイスを
してあげてほしいのです。

あなたは、
A子さんが抱えている問題の原因は、
どこにあると思いますか?

あなたなら、
何と声をかけてあげますか?

そしてそのあと、
A子さんになったつもりで、
その言葉を
受け止めてみてください。

どんな風に
感じましたか?

今日は三連休の中日。
ゆっくりじっくり、
考えてみてくださいね。

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