きょうだい喧嘩で、上の子が下の子に手を出します

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「4歳長女、3歳長男、
6ヶ月の次男を持つ母親です。
上2人の兄弟喧嘩は
いつも姉が弟に手を出し、
弟が泣いて終了です。

喧嘩の理由は「おもちゃの取り合い」や
「ママの隣に座りたい」など、
些細な事ですが、
いつも姉が叩いたり蹴ったり手が出るので、
必然的にお姉ちゃんばかり怒ってしまいます。

弟はやられると泣いて大人に言いつけますが、
やり返したりはしません。

お姉ちゃんは自分ばっかり怒られるので
おもしろくないし、欲求不満、愛情不足で
また弟に手が出るという悪循環です。

今までは怒ったり、抱きしめたり、
いろんな方法でお姉ちゃんに
弟を叩かないでと繰り返し説明しましたが、
なかなか改善されません。

どのように対応すればよいか、
ぜひ教えて頂きたいです。」

子どもが小さいうちは、
こんな兄弟喧嘩、
多いですよね。

お姉ちゃんが4歳で、
弟くんが3歳。
そこに6か月の次男くん。

お母さん、本当に毎日
頑張っていらっしゃるのだと
思います。

まだまだみんな
お母さんに甘えたい。
でもお母さんは一人。
そりゃー喧嘩にもなります。

4歳と3歳なら、
まだまだお互い
譲り合いも何もかも
学んでいる最中で、
気に入らなければ
手が出るのも
当たり前。

言葉で解決できる
年齢でもありません。

お母さんにしてみれば、
喧嘩はしてほしくないだろうし、
喧嘩して
泣いて
ギャーとかなれば、
自分も落ち着かないだろうし、
次男くんのお世話で忙しい時に、
そんなことが起これば、
「ほんとうに勘弁してよ」
って思っちゃうだろうな。
と想像しています。

そもそも。
なのですが、
「喧嘩してはダメ」
という前提で
上の兄弟二人を見ると、
毎日ずっと
「ダメよ」
になってしまいます。

でもそれでは、
お母さんがしんどくなるばかり。

実はね、
「喧嘩はOK」
なんですよね~。

きょうだいが、
ずっと仲良く
ご機嫌で遊ぶことなんて、
ない。

喧嘩して、
一緒に遊んで、
お母さんの横を取り合って、
また喧嘩して。

その繰り返しが
子どもの毎日の
定番なのです。

もちろんそんなこと、
お母さんだってわかっていらっしゃる。

でも、
手や足が出るから
怒ってしまうんですよね。

ここの対応、
変えてみませんか?

お姉ちゃんが弟に、
たたいたり蹴ったりして、
弟が泣いて
訴えに来る。

その時、
手や足を出したことについて、
怒らずに、
お姉ちゃんの気持ちを
汲んでみてもらえませんか?

おもちゃを取られて、
嫌だったのね~。

お母さんの隣にいたいのに、
横取りされちゃったのね~。

まずは、
その時の
お姉ちゃんの
悔しい気持ちを
「何があったの?」
と怒らず優しく聞いて、
引き出してみてください。

そして、
その気持ちを、
「そうかそうか。
だから怒ったんだね~。」
ってわかってあげてください。

「うんうんわかるよ。
そりゃ悔しいよね、
嫌だよね、
怒るよね、
お母さん、わかるよ~。
すごくわかる!

お母さんだって、
そんなことされたら、
嫌だもん。
だから
怒ったんだよね~。
言ってもわかってもらえないから、
ちょっと叩いちゃったんだよね~。
足でちゃったんだよね~。

そのおもちゃほしい。
って気持ちは
悪くないよ。
お母さんの横に居たい。
って気持ち、
嬉しいよ。

きっと〇〇くんも
同じように思ったから、
ぶつかっちゃって、
喧嘩になったんだよね~。」

出来れば抱っこして、
あるいは
膝の上にのせて、
本人の気持ちがおさまるまで
ただ本人の気持ちを
聴いてみるか、
まだうまく話せないなら、
代弁してあげていので、
とにかく、
「お母さんはあなたの気持ち、
わかるよ」
ということだけを、
お姉ちゃんに伝えてくださいね。

それが終わったら、
弟くんも
同じように
抱っこしながら、
彼の気持ちを聞いてみるか、
代弁してみる。

それだけです。

そして
2人の機嫌がもどったら、
それで終了。

最初は怒られると思って、
警戒するかもしれませんが、
気にせず繰り返してみてください。

彼女はすでに、
手や足を出したらダメなことは、
頭ではわかっているはずです。

でも、
自分の気持ちを
わかってもらえないから、
理性を感情が越えている状態。

自分の気持ちを
わかってくれる人がいて、
自分で自分の気持ちを
受け止められるようになったら、
感情はコントロールできていきます。

そこを上から
押さえつけるように
怒られると、
喧嘩の原因となった、
悔しい気持ちに
どんどん蓋をして、
心の中に
溜めていくことになります。

溜まったものは、
いつかあふれていきます。

また次の喧嘩で、
すぐにあふれることに
なるでしょう。

まずは、
悔しい気持ちや
悲しい気持ちは
持ってはいけないことではなく、
我慢しなければいけないことでもなく、
持っていいものだということ。

そこをOKにして、
自分で管理していけるように、
受け止めてあげることから
始めてみてくださいね。

自分の気持ちを
理解してくれる人がいて、
自分で無理に
ネガティブな気持ちを
閉じ込めなければ、
力づくで解決しなくても
よくなっていきますから。

無理に取り合わなくても、
おもちゃはなくならない。
押しのけなくても、
いつもお母さんは
ここにいてくれる。
自分が望めば、
相手をしてくれる。

その安心感が
持てるようになった時、
「どうぞ」
は自分から言えるようになります。

我慢して「どうぞ」
を言わせると、
譲るのが
どんどんイヤになっていきますからね。

時間はかかりますが、
我慢して
「どうぞ」のできるようになる子と、
気持ちよく
「どうぞ」が言える子と、
どちらの子育てを
目指していきたいかで、
考えてみてくださいね(^^)

手も足も出ない喧嘩は、
放っておけば、
自分たちで
解決もするでしょうし、
それも社会勉強ですしね。

毎度毎度
親が立ち入らなくても構いません。

目でしっかりと
様子を見守り、
手が出たら、
怒りに行くのではなく、
割って入って、
お姉ちゃんから順に、
気持ちを聞いて、
なだめていく。

うまくいかなくても
大丈夫。
余裕がなくて、
怒っちゃっても大丈夫。

きっとチャンスは
毎日あるでしょうからね。

ゆっくりじっくり、
きょうだいそれぞれに
寄り添ってみてくださいね。

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