おかんが子育てコーチになるまで(その4)

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前回の続きです。

私が学んでいた
コーチング講座では、
コーチングのやり方を学び、
そのやり方を
使えるようにするために、
コーチングセッションの
練習を
繰り返し行います。

やり方を学んで、
実践をする。

スキルはそうやって、
徐々にでしたが
使えるようになりました。

そのおかげで、
子どもの話を
「否定せずに聴く」
ということは、
だんだんできるようになり、
そのおかげで
子どもたちからの信頼を
少しずつ取り戻すことが
できるようになりました。

でも
私の変化に
一番大きな影響を与えたのは、
コーチングセッションの
練習だったのです。

コーチングセッションの
練習では、
受講生が、
コーチ役と、
コーチングセッションを受ける
クライアント役に分かれて、
1対1のセッションを
行います。

セッションとは、
コーチがコーチングのスキルを使い、
クライアントの中にある
答えや想いを引き出し、
クライアントが望む
なりたい自分に向かって
進んでいくことを
サポートする対話をいいます。

コーチングを学び始めた当初、
私はコーチ役が
苦手でした。

まだまだスキルが
うまく使えていなかったからだと
思います。

その反面、
クライアント役となり、
その時のテーマや、
フリーテーマで
話したいことを話すのは
大好きでした。

自分の気持ちを、
一切否定されることなく、
とことん聴いてもらえるということ。

普段の生活では、
なかなか体験できないことです。

言いたいことを言えば、
空気を読まないと言われたり、
誰かに話題を持っていかれたり、
相手がだれかによって、
話す話題にも気を遣う。

私たちは、
日常の会話をするときに、
無意識に自分でいろんな制約を
つけながら
話しています。

なかなか
「聴いてもらえて満足した」
ということは、
少ないのではないでしょうか?

それが、
コーチングセッションでは、
とことん
どんな内容でも、
自分の話したいことに
耳を傾けてもらえる。

これは本当に、
衝撃的でした。

そしてこの
セッション練習で、
自分が今まで
心の中に抱えていた、
たくさんの気持ちを
吐き出していくことで、
私の心が
どんどん軽くなっていき、
心に余裕ができたことで、
子どもたちを
怒る回数が
減っていったのでした。

そのことに気づいたとき、
私は
コーチングのスキルがあれば、
自分と同じように
子育てで苦しんでいる
たくさんのお母さんたちの
心を軽くすることが
できる。

お母さんの心が軽くなれば、
家に帰って
子どもをガミガミ怒ることが
少なくなるはず。

そして、
お母さん自身に
コーチングのスキルが身につけば、
子どもとの関係が
もっともっと良くなっていき、
親子の関係も
ずっと良くなっていくはず。

そう思ったのです。

特に、
子どもが発達障害と
診断されたお母さんは、
この子をどう育てていくか。
という悩みとともに、
自分自身の抱える気持ちを
受け止めてくれる人がいない。
という問題にも
直面します。

それが
コーチングで解決できる。

それは素晴らしいことだと
思いました。

また、
コーチングのスキルを使って
子どもに接していくことで、
子どもの自己肯定を
育んでいくことも
できるのですが、
特に発達障害の子どもは、
学校や家庭で
できない事が多く、
それが原因で怒られ続け、
自己肯定感の低い子も多い。

お母さんが
コーチングスキルを身につけ、
子どもの自己肯定を
育むことができるようになれば、
子どもにとっても
大きなプラスとなる。

そうなれば、
親も子も、
自分に自信を持って
活き活きと、自分らしく
生きていくことができる。

もっとコーチングのスキルを学んで、
お母さんを笑顔にしたい。

自分がそうだったように、
最悪の子育てから、
コーチングによって、
抜け出せるお母さんを
一人でも増やしたい。

子育てだけではなく、
自分自身の人生を
思うように生きていく力を
お母さんが持てるように応援したい。

お母さんが笑顔で、
子ども信じて見守り、
を育てていくことができれば、
お母さんが変わっていけば、
子どもが変わり、
家族が変わり、
地域が変わり、
社会が変わり、
世界が変わっていく。

コーチングを学んだお母さんの
その子どもたちがまた、
コーチングをベースにした子育てを
つないでいくことで、
コーチングが当たり前のスキルとなり、
世の中はもっと
いい方向に変っていく。

自分1人の力は、
ほんの少しであっても、
そうやっていい方向に
変わっていく
その力の一つになりたい。

そんな想いが
どんどん強くなり、
それから半年、
コーチング講座で
セッションを受けつつ、
これからどうしていきたいのか。
を考え続け、
19年間続けた仕事をやめて、
コーチとして
歩き始めることに
したのでした。

長男が
小学5年生から
6年生になる
春の事でした。

おかんがなぜ
その時期に
仕事をやめたのか。

そこには
もう一つの理由があります。

それはまた次回、
書いていきますね!

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