テッテレー

今週の火曜日、
長男が無事
自動車免許を取りました。

朝から免許センターに行き、
学科試験を受けて、
免許証が交付されたのは、
午後4時半。

大人数の知らない人ばかり。
時間が決まっていて、
自分の意思とか体調とかとは、
無関係に進むスケジュール。
一日建物の中に缶詰。
しかもこの暑さ。

それは、
長男が苦手とすることばかり。

どうやら彼はその日、
免許センターに到着したところで、
すでに体調を
崩しかけていたようです。

それでも、
この学科試験を
クリアしなければ
免許証がもらえない。

その一心で、
なんとか午後4時くらいまでは
耐えに耐え、
頑張ったのだとか。

午後4時に
合格が発表され、
あとは免許証の交付を待つばかり。

もう気力も体力も限界。

彼は免許センターの人に、
あとどのくらいかかるのか、
尋ねたのだそう。

そしたら答えは、
「あと1時間くらい」

ここで彼の気力は、
ほぼ尽きたようで、
おかんに連絡が入りました。

「しんどい。
けどあと1時間かかる。」

大学受験のときに、
そういう状態の彼を
何度も見てきたおかんは、
彼が自力で
バスと電車を乗り継いで
家まで帰るのが厳しいのだと
気づき、
迎えに行くことにしました。

自宅から免許センターまで
30分くらい。

少し早めに着くつもりで、
家を出ました。

すると長男から着信があり、
車を止めて出てみると、
「今免許もらった。
いまどこ?」と。

「今向かってる途中。
あと15分くらいでつくから
待ってて」
と伝え、
免許センターへ急ぎました。

門の前で待つ長男を乗せ、
Uターンして自宅へ。

思ったよりも、
早く受け取って
解放されたけれど、
彼のダメージは
相当なものでした。

広い免許センターの中は、
冷房もあまり効かず、
結構暑かったようで、
半分熱中症のような感じにも
なっていた様子。

しかも、
体調が悪すぎて、
お昼ごはんを食べてない。
と。

ま、
こうなると
食べるものを受け付けられなくなるので、
仕方ないんですけどね。

とにかく家に連れて帰り、
ひとやすみ。

きっとこれからも、
こういうことは
繰り返し起こるのだろうと
思います。

だからといって、
何とかしたいと思っても、
体はそう簡単に、
言うことを聞いてはくれませんし、
昔のように、
元に戻るかどうかも
わかりません。

根性論で、
気持ちをなんとか。
と言ってみても、
気持ちとは裏腹に
体調は正直に
どんどん悪くなっていくのです。

これはもう、
経験した人でないと
わからない苦しみなんだと
思います。

目の当たりにしているおかんでさえ、
彼の本当の苦しみが
どれほどのものなのかは、
わかりませんから。

そして、
もしもわかったとしても、
おかんがそれを
何とかしてあげることも、
できないのです。

この先。
そのために
苦労することも
多いのかもしれないけれど、
それを心配して、
ため息をついていても、
仕方のないこと。

そういう自分を
よく理解して、
いろんな情報を得て、
体調をコントロールしたり、
こういう状態の自分が
働ける環境や仕事をさがしたり・・・

これから
できることは
たくさんあるのです。

本人にできること、
おかんにできること、
今は思いつかない事だって、
この先思いつくかもしれないし、
今はない
新しい情報を
この先手に入れることだって
できるかもしれないんだから。

だから、
必要以上に不安をあおらず、
今の体と気持ちだけを心配し、
少しでも早く
体調が戻るように、
気を配り、
その日は過ごしました。

発達障害があるから
こうなったのか、
もともと
発達障害とは別で、
こうなったのかは、
わかりません。

今それを
追求したところで、
過去や持って生まれた特性は、
変えることができません。

だからおかんは、
今と前を向き続けます。

おかんが、
しっかりと
今と前を向いていけば、
きっと長男も、
今とこの先の自分に
向き合えると思うのです。

お昼ごはんも
食べていなかったのに、
夕食もほとんど食べられず、
そのまま長男は、
寝てしまいました。

体調が悪くなると、
光への過敏がひどくなるので、
早々と部屋の電気も消して、
おかんも
手元の明かりだけで、
家事を済ませ、
静かに過ごしました。

それでも、
ゆっくり一晩寝られたら、
翌朝は元気に回復するのです。

食べられなかった夕食の、
スペアリブを朝から食べる
元気だって、
出てくるのです。

「お腹空いた~」
と言いながら、
おかんが出すものをすべて
ぺろりと平らげる長男。

こうしてまた、
何事もなかったかのように、
一日は始まります。

でもまた
その日の過ごし方次第では、
夕方から体調は
崩れていきます。

発達障害も、
こういう体調も、
すべて
「テッテレー」
って、
看板もって誰かが出てきて、

ドッキリだった。

ってわかったり、
目覚まし時計の音で、
「ああ夢だった」
って目が覚めてくれるなら、
こんなに嬉しいことは
ないけれど、
やっぱりこれが
現実です。

思うことは
いろいろあれど、
それでもやっぱり、
今と前を向いて、
できることを
とことんやりぬいて
生きていってやる。

力尽きるその日まで、
息子たち二人を気にかけ、
精一杯応援し、
精一杯で寄り添い続けてやる。

ここ数年、
波はあるけれども、
やっぱりまだしんどい長男を見ながら、
改めて心に誓う
おかんでした。

でもね、
これだけしんどいわりには、
本当によく頑張った。

今年の夏休みを
ほぼ免許取得に費やして
ちゃんと免許が取れた長男を、
おかんはとても誇らしく
思っています。

だから、
彼が「オレ頑張ってるよな」
と聞いてきたら、
全力で、
「うん!頑張ってる!」
って言います。

そうやって、
おかんに確認してでも、
自分が頑張っていることを
ちゃんと認めて、
それを自信につなげていけばいい。

小さいことをコツコツと
とにかく積み上げていけばいいのだから。
(きよし師匠か)

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