子育ての大変さは、視点を変えて乗り切る

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長男が中学3年生のときのこと。

夕方突然
中学校から電話が
ありました。

学校から電話があるときは、
たいがいよろしくないことが
起こっているんですよね。

喧嘩をしたのか、
設備を壊したのか、
怪我をしたのか、
体調を崩したのか、
さて、今日はなんだ?

とちょっとドキドキしながら
電話に出るおかん。

放課後教室で
友達とふざけていた長男が、
教室のドアのガラスに
手をつき、
ガラスが割れ、
その割れたガラスで
手首を切ってしまい、
まぁまぁな大けがだとか。

もうそれを聴いただけで、
卒倒しそうになる、おかん。

長男は、小さい頃から
怪我や痛みに
めっぽう弱く、
ちょっとした擦り傷で、
「しぬ~(号泣)」
と騒ぐくらいの人。

小さい頃は、
なんでこんなに
大げさに騒ぐんだ?

って思って、
「大丈夫だから!」
と半ば怒ってたおかんです。

その後、
彼が発達障害と知り、
ついでにいろんなことに、
敏感すぎるくらい
敏感ちゃんなのだと
わかってからは、
「あぁそういう人なんだなぁ」
と受け止められるように
なってきましたが、
当時はまだ
そこまでおかんに
理解力はなく・・・。

先生は、
自分で自分の怪我とちをみて、
動転してしまい、
貧血みたいになって
フラフラになってます。
って言ってるし。

迎えに行って、
そのまま病院に向かいます!
と先生には伝え、
保険証をつかんで
ダッシュで学校に
向かいました。

車で中学校の
正門前に着くと、
門の前には、
先生が2人と、
たくさんの生徒たちが
集まっています。

部活動の子たちかと思ったら、
長男とその友達でした。

動転して
貧血みたいになってる。

と聞いていたはずの長男が、
友達の輪の中心で、
止血のため腕を高々とあげていて、
その姿から友達みんなに、
「お前ヒーローみたいや」
と言われ、
すっかりその気になって
上機嫌(祭りか)。

心配そうな顔の先生たちと、
ノリノリの長男と友達の様子が
とても対照的でした。

そういえば、
夏の部活中に
熱中症になり
お迎えを要請されたときも、
同じように正門前で
たくさんの友達に囲まれていて、
みんなでカバンや水筒を
分担して持って、
おかんの到着を
待ってくれていました。

そのときもやっぱり、
みんな心配そうな顔どころか、
非日常感で興奮してましたね(苦笑)。

そんな長男を見ていると、
発達障害があって、
同級生のみんなと
同じようにできていないことも
多い長男なのですが、
周りの友達はみんな、
そういう部分も含めて、
まるごと長男を受け入れ、
友達として付き合ってくれている。

しかも
彼の友達の数は、
おかんなんかよりも
ずっと多い。

ま、
友達の数の
多い少ないなんて、
別にどっちがいいとかは
ありませんけどね。

けれど、
彼のできない部分に注目し、
ガミガミ言うより、
現実の友達に囲まれた
楽しそうな顔を
大事にしてあげないとな。
って思いました。

みんなに見送られ、
ヒーロー気分のまま、
車に乗り込み
病院に向かう、
おかんと長男。

病院に到着して、
診察を待つ間も、
この様子をLINEに投稿して、
友達に見せるんだといい、
「ここでオレの写真を撮ってくれ」
と言い出すしまつ。

誰が貧血でフラフラやねん。

そう思いつつ
撮った写真は、
止血のために腕をあげている
だけの人には、
絶対見えないし。

なんなら、
ガッツポーズですけど。

その後診察してもらったら、
傷口は思ったよりも
深くて長くて、
結局6針も縫うことになりました。

けれど、
指を動かす腱は
傷ついていなかったので、
あとは残るけれど
後遺症とかはないとのこと。

不幸中の幸いでした。

実はちょうどその1週間前、
次男が小学校の
のぼり棒から落ちて、
利き手の手首の骨に、
ヒビが入り、
その日は次男も診察に連れてきてまして。。。

立て続けにきょうだいを診察した、
先生と看護師さんの顔が、
「お母さんって大変だね」
という、
同情の表情にしか
見えませんでした(笑)。

男の子を生んだ時点で、
骨の1本や2本は
確実に折るだろう。

そう思って育ててきましたが、
そしてこの後も、
あれやらこれやら、
怪我はあって、
内科よりも外科のほうに
お世話になることが
多かったような
気もします。

それでもね。

「これで済んでよかった。
命があってよかった。」

って思うと、
6針縫おうが、
骨折しようが、
「ああよかった。」
って言えるのです。

要は、
その事実を
どっちから見るのか。
ってこと。

怪我もなく、
病気もせずに、
すくすく育つことを
ひたすら願っていると、
怪我や病気のたびに、
落ち込んだり、
不安になったり。

子ども、
特に男の子を育てていると、
気持ちが持たないとおもうのは、
おかんだけでしょうか?

それよりも、
骨の1本や2本は
仕方がない。
とにかく命だけはあってくれ。

のレベルで考えておく方が、
「あぁありがたい」
と言える場面は
確実に増えます。

実は長男、
割ったガラスで怪我をして、
病院に行くのは
このときが、3回目。

もうこれっきりにしてほしい。
と思ったおかんでしたが、
これも発達障害の特性か、
どうも彼は、
自分の体の車幅感覚に
不安があるのです。

だからいつも
あちこちぶつかりやすく、
転んで怪我をすることも
多数あり。

なんで?
という状況で
怪我をしてきます。

高校を卒業するまでは、
そんなことが
頻繁に起こっていましたね~(遠い目)。

高校卒業くらいで
ようやく体がほぼ落ち着いたので、
最近そういう怪我は
していないようですが。

ま、
いつも生きてるだけで
有り難い。

そう思えるのも、
こういうことを
繰り返してきたから
なのかもしれません。

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