子どもの失くしものと、一生のおつきあい

長男は、
小学生の頃から
失くしものが多いのです。

置き場所を決めても、
それをなかなか覚えられないので、
適当にあちこち置いて、
後から見つからずに
探す。

手に持って動いているうちに、
意識が他に行くと
手がお留守になり、
気づいたら
手は空っぽで、
いつ、どこで手から離れたのか
わからず探す。

カバンにしまうときに、
しまい方が甘くて、
歩いているうちに
落としてしまう。

実は探している場所にあるのに、
上手く見つけられずに
探し続ける。

よくあるパターンだけでも
これだけ。

なので、
彼の毎日は
探し物の毎日と言えるくらい、
昔から
探し物と格闘してきました。

それだけでも困るのに、
彼は探し方も独特で、
どうしても
「絶対そこにはないよ」
というところから
探していくのです。

発達障害と分かる少し前、
小学校の懇談でも
それについては
指摘されました。

宿題を提出する時間になって、
持っていったはずの宿題が
見当たらず、
「探しなさい」
というと、
いつも全然違うところを
探し続けるのです。
と。

それ以外の
いろんな行動面の問題から、
彼はいつも
クラスの問題児の
1人になってました。

家でもそれは
もちろんあって、
そんなときおかんは、
いつもその行動を
責めてましたね。

「なんでそこ探すのん?」
って。

ADHDってわかって、
対処を考えていくうちに、
怒らずに、
「○○はもう見た?」
とか
「一緒に探そう」
と言って、
ありそうなところへ誘導したり、
自分の少し前の行動を思い出し、
その道をたどる方法を
根気よく教えていったおかげで、
少しずつ
自分で探し物が
見つけられるように
なりました。

見つかったら、
責めずに、
「よかったね!」
と一緒に喜び、
「なくさないいい方法はないかなぁ?」
と問いかけをしたり
していました。

ここでもやっぱり、
答えは本人の中にある。
が基本でした。

そうやって、
家の鍵や自転車の鍵を
ようやく玄関に
置くことができるようになったのが、
高校生の時。

それも、
100%ではないので、
探す日が
少し少なくなったくらいでしたが、
それでも彼にとっては
成長でした。

責める、怒る。
を繰り返していくと、
子どもの自信は
どんどんなくなっていきます。

そして子どもは、
失くさないように。
ではなく、
怒られないように。
を目指していってしまうので、
失くしものがあっても、
その事実を隠したり、
他人のせいにして、
自分が怒られることを
避けようとしてしまいます。

それでは
失くしものをしない。
の解決にはなりません。

反抗期になれば、
逆ギレして大暴れ。
なんてことにも
なりかねませんからね。

対応は慎重に。

本人の気持ちを傷つけず、
自分で克服しようという気持ちを
育てていくことが
大切です。

1人暮らしを始めてからも、
失くしものは
もちろん続いています(苦笑)。

これはもう、
長男であることと、
セットのようです。

保険証を失くし、、
家の鍵を失くし、
そのたびにおかんは、
あちこち走り回りました。

それでもね、
小さいことは自分で解決しているのか、
おかんが巻き込まれることは
激減しています。

そう思っていたら、
日曜日の夕方、
長男から
「ピタパ(交通系ICカード)失くした」
とメッセージが。

そこで、
この春にも
失くしていて、
再発行したことを
思い出しました(忘れてたんか)。

一応どのあたりで、
どんな状況で失くしたのか訊いて、
鉄道会社と警察に
届け出してね。

と伝えました。

それからしばらくして、
「あった」
という連絡。

「カバンの底から出てきた」
というのでホッとしていたら、
更にまたしばらくして、
「期限きれたやつやった」
という
とんでもないオチ。

私と長男のカードは、
9月末で期限が切れて、
今月から新しいカードに
変えたところだったのです。

「なんやねん!」
と突っ込みつつ、
これは確実に、
再発行手続きだよね。

と、
半ばあきらめながら、
外出中だったため、
帰宅してから
連絡しようと思っていたら、
家に着く直前に、
長男から再び連絡。

「道に落ちてた」

だって!!

他人のとかじゃないよね?
今回は本当だよね?

多分彼は、
基本に忠実に、
その日自分がたどった道を、
逆から戻って
探していたみたいです。

そういえば、
携帯電話を落とした時も、
陸上の大会の日だったので、
駅から競技場までの
2キロくらいの道のりを、
長男と二人、
茂みの中をつつきながら、
歩いたっけ(それも忘れてたんか)。

まあでも、
あってよかった。

これで再発行手数料
払わなくて済む(ソコ?)

自力で探せたし、
「良かった良かった。」
と伝えて、
ひとつだけ、
言っておきました。

「落とさなくていい方法を
考えてみようよ。」

おそらく今彼は、
そのカードを
そのまんま1枚で
持ち歩いているはずなので。

ケースに入れて、
バッグにぶら下げるとか、
財布に入れるとか、
方法は色々あるからね。

彼が、自分に合った、
失くさなくていい方法を
早く見つけてくれますように。

多分これからも、
彼の失くしものとは
気長に付き合っていきます。

治るものではないだろうし、
おかんだって、
そこまでではなくても、
失くしものはあるわけだし、
人間だれしもそういうことは、
あるんだから。

困ったときはお互い様で、
気持ちよく
探したり、
手続きで
サポートしようと
思っています。

彼に助けられることだって、
ないわけではないんだから、
その時に、
厳しい対応を取られるのも、
嫌だしね。

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