自分のために、動き出す

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大学に入学して
唯一できた友達を、
発達障害の特性からくる
長男自身の行動が原因で、
失ってしまい、
全ての気力を失い、
SOSを出してきた長男。

それが、
先週の土曜日のことでした。

とことん彼の話を聴き、
食べるモノの整理をして、
おかんが大阪に戻ってきたのは
夜中の2時でした。

「眠れない」
「食べられない」
「むなしい」
「やる気が出ない」

ネガティブワードしか
出てこない長男に、
「そんなことないよ。
時間とともに回復してくるから」
と言いたいのをこらえ、
「そうだね、眠れないね」
「そうか、食べられないのね」
「うん、むなしいね」
「やる気出ないんだね」

全てをそのまま
言葉が出てくるたびに
肯定していきました。

このままもっと
精神状態が
悪化したらどうしよう。

そんな不安も
あったのですが、
不安で何もしないよりは、
とことんそのままで
寄り添おうと決めていたので、
できるだけ考えないようにして、
接していました。

おかんにも
おかんの日常があります。

長男も日曜は一日バイトが
入っています。

「しんどいけど、
行きたくないけど、
でも、行く。」

と言う長男。

そんな長男を置いて、
おかんは大阪に戻ったのでした。

あんまり眠れないまま
朝を迎え、
もう起きて動き出す頃だろう。
という時間を見計らって、
長男にメッセージを
送りました。

「おはよう。
昨日まとめたゴミ、
捨ててからバイトに行ってね」

すると、
「もう捨ててきた」
という返事。

彼は彼なりに、
一所懸命
行動しようとしているのが
わかりました。

続けて、
「掃除機もかけたし、
マイナンバーの通知カードも
コピーした。」

とメッセージが来ます。

「朝から頑張ったね!」

と返事をしつつ、
「部屋の換気もしたほうがいいよ。
お母さんも今換気をして、
これから洗濯するよ」
と伝えます。

素直に
「うん、わかった」
と返事が返ってきます。

彼がきちんと
自分のために部屋を整え、
自分のために行動し、
自分で自分を
整えられるようになるために。

おかんも、
息子たちのために、
自分を支えてくれる人たちのために、
そして自分のために、
今出来る行動を、しよう。
そう改めて思いました。

日曜日の昼間、
すべきことをこなしながら、
時々長男に、
メッセージを送ります。

「バイト終わるの何時?
そのころに行こうと思うんだけど」

と送ると、
「バイトが終わったら、
散髪に行こうと思うから、
その後でいい。
7時くらい。」

という返事。

それを読んで、
ああ彼は、
自分の力で、
やろうと思っていることを
ひとつひとつ
決めて動いているんだ。

と思いました。

以前はめんどくさくて、
髪も切りに行かず、
伸ばし放題で、
会ったら後ろで
髪を束ねていた長男が、
バイト終わりに、
散髪に行くと言っている。

何もやる気が出ない。
むなしい。
とか言っていた長男が、
自分で行動しようとしている。

不安が少し、
軽くなりました。

ちょっとだけ、
この子は、大丈夫だ。
そう思えるように
なりました。

そして日曜の夜、
再び長男宅に走ります。

長男は、
想像以上に
落ち着いていました。

相変わらず口では、
「むなしい」
「やる気出ない」
と言っていますが。

ただ、おかんの手前、
無理して頑張っている部分も
あるかもしれないと思ったので、
前日同様そのまま受け止めつつ、
その日も片づけが続きます。

前日帰る前に、
どこを片づけたいのかと訊くと、
「掃除の仕方を教えてほしい。
特にトイレとか。」
と言っていたので、
本人が持っている
掃除道具を確認し、
必要なものを買って、
持ってきていました。

それを使って
本人に掃除をさせながら、
手順を説明します。

一応入学して、
最初に引っ越した時に、
説明はしていたんだけど、
やらないうちに
忘れてしまっていたようでした。

なので今回は、
それを手順表として書いて、
スケジュールの横に
張りました。

掃除はあっという間に終わり、
さらに部屋が
スッキリしてきました。

朝、掃除機をかけたというのに、
床はまだ
ホコリや髪の毛が
いっぱい落ちていたので、
そこはおかんが
改めて掃除。

それが終わると長男から、
「もう大丈夫だから
帰っていいよ」
という言葉が
出てきました。

翌日から一週間が
始まります。

おかんも一週間
予定はぎっしり。

次の週末まで
京都に来ている時間はないので、
ここからは自分で
頑張ってもらわないといけない。

とにかく、
少しずつでもいいから、
片づけを進めていくんだよ。

そう伝えて、
おかんは大阪へ戻りました。

翌朝起きて、
長男に「おはよう」
と送ると、
長男からは
すっきり片付いた
部屋の写真が。

写真を見ると、
行ったときには
ぐちゃぐちゃだった布団が
きちんとたたまれ、
カーテンもちゃんと開けられていて、
片付いた机が写っていました。

素晴らしい!
を連呼し、
今日も一日頑張ろうね。
と伝えて、
月曜日が始まりました。

まさかその数時間後に、
また彼からSOSが入るとは、
思ってもいませんでしたが。

続きはまた明日、
書いていきますね。

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