積み木は崩すものじゃなくて、積み上げるもの

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子どもに悪い子はいないし、
困った子もいない。
そして、ダメな子もいない。

おかんはいつも
そう思っています。

それは、
我が子に対してもそうだし、
接する子すべてがそうだし、
見かける子すべてが、そう。

本当に悪いことを
しようとしてしている子は、
いない。

困らせようとして、
やっている子はいない。

どうしようもない子なんて、
いない。

ただ、知らなかっただけ。
まだ、未熟なだけ。
ちょっと、衝動的なだけ。
なにかに、困っているだけ。
気持ちが、整理できていないだけ。
ただ、やりたくないだけ。
あんまり、素直になれないだけ。

でも、
すべて子どもって
そういうものだと
思っているのです。

悪気はなくて、
うまくできないけれど、
ただそれだけで、
本当は
お母さんが大好きで、
お母さんに喜んでもらえることが
嬉しくて、
お母さんの笑顔があると、
安心する子ばかり。

なのに、
接しているお母さんの方は、
そうは思えていなくて、
いつも笑顔じゃないし、
怒ってばっかり。

子どもが求めているのとは、
逆の姿で接している。

もしかしたら、
子どもがいい子になるための、
やる気を消しているのは、
親の方なんじゃないの?
って思います。

うまくはできなかったけれど、
その子なりに
一生懸命頑張ったことを、
見つけてもらえずに、
怖い顔で叱られる。

できていないことを
責められる。

「次はうまくいかないと、
もっと怒られるかもしれない。。。」

そんなメンタルで、
うまくいくと思いますか?
安心して
力を出し切れると思いますか?

「お母さんに怒られないためには、
何もしなければいいんだ。
最初から頑張らなければ、
怒られても、
傷は少ない。」

そう思っても
不思議ではないでしょう。

そうすると今度は、
「頑張らない」と言って、怒られる。

いつしか子どもは、
「そうか、
私はやってもやらなくても、
怒られるんだ。」
って思うようになります。

自己否定の始まりですね。

「これ以上傷つくのは、
もう嫌だ。」

そして子どもは、
感情を閉ざします。

自分が傷つかないために。

何を言われても、
無反応。
成長していくと、
ちょっとしたことで
キレる。

どっちも、
自分が傷つかないため。
自分を守るための、
子どもの精一杯の行動です。

引きこもったり、
暴言を吐いたり、
暴力をふるう子は
たくさんいます。

それは、
そうやってしか、
自分を守れないから。

外に出たら、
責められる。
黙っていたら、
うるさく言われる。

子どもの行動は、
「そんなことしないで」
という気持ちの表れ。

気づかずに、
さらに責めたり、
さらにうるさく言いつづけていたら、
一体どうなるのか。

子どもの気持ちは
ボロボロになり、
壊れます。

多分そのころには、
親も疲れ果てて
ボロボロになっているでしょうから、
親子ともども
精神的に壊れ、
親子関係も
壊れていきます。

この連鎖を止められるのは、
親しかいません。

子どもを認めること。
子どもをそのままで肯定すること。
子どもの話をとことん聴くこと。
子どもに笑顔で接すること。
子どものいい部分をたくさん見つけること。

頭ではわかっていても、
それが難しいのは、
お母さん自身が、
自分を肯定していないから。

お母さん自身が、
ちゃんとできないとダメ。
で自分を見て、
自分を批判し、
自分を責めているから。

違うよ。

子育てがうまくいかない自分は、
ダメな母親でもないし、
ダメな人でもない。

できていないことは
いっぱいあるけれど、
ひとまず
今の私のままで、
これでいいんだ。

そして、
何はともあれ、
顔を笑顔にしよう。

笑顔で子どもの前に立とう。

笑顔で子どもと話をしよう。

子どもが何かをしたら、
笑顔で笑い飛ばそう。

笑顔で笑い飛ばせないほど、
深刻なことがおこったら、
怒りの顔ではなく、
悲しい顔をしよう。

でもそもそも、
笑顔で笑い飛ばせないほど、
深刻なことってなんだ?

たいていのことは、
笑って済ませられる。

朝ぎりぎりまで寝ている。
寝坊して遅刻した。
宿題忘れていった。
友達と喧嘩した。
きょうだいげんかやっちゃった。
塾に行きたくない気分。
学校に行くのがしんどい。
今お腹があんまり空いてなくて、
ごはんを食べたくない。
気持ちが落ち着かないから、
勉強が手に着かない。
ゲームが楽しくて、
時間を忘れて、
やらないといけないことを
忘れてしまってた。

このどれも、
誰にだって怒ることで、
親自身にも経験があることで、
だからといって、
今自分はそんなにひどい人間にはなってない。

だからそこまで
髪振り乱して
徹底的に怒ることではなく、
「あーやっちゃったかー笑」
って受け止めて、
「じゃあどうすればいいかな?」
って子どもの考えを
聴いてあげた方が、
きっといい結果になる。

子どもは安心して、
次は頑張ろう。って
思ってくれる。

あ、1回じゃ
結果は出ません。

自分がつぶしてきた
親子の信頼が
もう一度積みあがったら、
そうなります。

積み木を一から
積み上げていくようなもんですね。

むかーし
積み木くずし。
っていう本があって、
映画化されましたが、
本当に、
親子の信頼関係って
積み木のようなもの。

積み上げるのは大変だけれど、
壊すのは一瞬です。

もしかしたら、
崩れて散らばった積み木を、
さらに投げたりしていない??

それ、もう、
かんしゃく起こしている子どもと
一緒だからね。
冷静になれていない状態で、
何をしたって、
うまくはいかないからね。

まずやらないといけないのは、
子どもを何とかすることではなく、
自分を何とかすることです。

今はこんな風に、
わかったように言ってるおかんも、
昔はそう思ってはいなくて、
自分にたいしても、
我が子に対しても、
これではいけない。
こんなんじゃダメだ。
っていつも思っていたのですよ。

で、
思えば思うほど、
事態は悪化し、
ますます
自分のことも、我が子のことを
信用できなくなっていく。

だって、
信用できなことばかり、
見えてくるし、
自分も嫌になることばかり、
しているんですからね。

実はそのころのおかんは、
子どもの
信用できない部分にばかり
注目し、
「信用できない」
という事実を
裏付けるようなことばかりに、
気持ちが向いていて、
だから
そういう出来事しか
見えていなかった。

自分の中にある、
嫌な部分にばかり注目し、
だから自分はダメなんだ。
って
自分で自分に
言い聞かせてきた。

自分に存在価値はない。
そう決めて
この先の人生を生き、
子どもにもその想いを
背負わせる前に。

早めに気づきましょ。

自分が
積み木を壊そうとしているって。

子どもを信用していない。
と言いつつ、
自分が自分を
信用していないんだ。
って。

そして、
「ほめほめ」に来てくださいな。

一緒に、
まずは自分の中にある、
「信頼」の積み木を
しっかり積んでいきましょ。

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