もうしなくてもいい

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昨日の朝、
いつものように
登校する次男を見送ろうと、
玄関へ。

このところ、
「行ってきます」
を言わず、
黙って出ていくので、
ベランダで洗濯物を干していたりすると、
気づかないまま
だったりすることも。

なので、
昨日の朝は、
次男が着替えも終わり、
リュックを持って
玄関に向かったのを見て、
小走りに私も玄関に
行きました。

「もう出る!」
と思ったので急いだのですが、
すぐではなく、
まだ少し忘れ物があったのか、
部屋と玄関をウロウロ。

その間おかんも、
なんとなく次男の周辺を
ウロウロ(不審者か笑)。

そしたら次男が
言ったんですよ。
「見送りとかいらんねんけど。」
だってー。

いや別に、
彼に求められて
していたわけじゃないし。

「そっか。見送ってほしくないねんな。
うん、わかった。
たださ、お母さんは
したいんだよね。
だからこれからも、見送るよ。」

って
明るく返事して
見送りました。

次男の、
「見送ってほしくない」
は、そのまま受け止めました。

それは、わかる。

でも私は、見送りたい。

お互い平行線です(苦笑)。

見送ってほしくない。
って言われたから、
我慢して見送らないでおこう。
とは思わないし、
嫌とはいっているけど、
見送ってても、
キレて怒ったりはしていないし。

当面はこのまま
「行ってきます」
も言わない次男を
いつものように見送ろうと
思っています。

言わないから、
見送れない日もあるだろうけど。

本気で
「やめて」
って言われた時は、
しっかりと彼の言い分も聞いて、
話し合おう。

でもこの朝の見送りは、
私にとっては
絶対にしておきたいことなんです。

というのも、
長男と次男が
まだ小学生だったころ、
私は長男が5年生を終えるまでは
フルタイムで働いていました。

彼らが家を出るのは、
朝7時50分。

私が家を出るのは、
朝7時30分。

「行ってきます」を言うのは、
いつも私の方でした。

「行ってらっしゃい」
が言いたい。

それは、
私の中にずっとあった気持ちでした。

コーチになることと、
小学校6年生になる長男と
1年間向き合うことを決め、
仕事をやめたのは
3月の終わり。

4月の新学期が始まると同時に、
「行ってらっしゃい」を
私が言える日が始まりました。

それ以来、
彼らが出かけるときは、
何をしていても、
手を止め
玄関で
「行ってらっしゃい」
を言いつづけてきました。

長男が家を出て、
次男だけになっても、
平日の朝は、
「行ってらっしゃい」を
言いつづけること。

ここだけは、
どんなに反応がなくても、
いらないって言われても、
おかんは見送り、
言いつづけます。

もうしなくていい。
っていうか、
してほしくない。

次男のその気持ちも
しっかりと受け止めましたが、
今回は
私の気持ちを優先して、
見送っています。

「行ってきます」
を言ってくれなくても、
知らない間に、
黙って出ていっても、
それに対して
責めたり文句を言ったりは
しないけれど、
気づいたとき、
言えるときは、
いつも小走りで玄関に行き、
精一杯の笑顔で
「行ってらっしゃい」を言う。

そして言うたびに、
言いたかったあのころの
悲しい気持ちと、
始めて言えた朝の
嬉しい気持ちをかみしめながら
次男を見送っています。

「私が」したいから、する。
ただそれだけ。

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